ディモルフォルキスは、ボルネオの低地に2種類が自生しており、高い樹木に着生し、花茎は100〜200cm中空に伸び下垂する単茎性のランです。
属名はギリシャ語のdi(2つ)、morphe(形)、orchis(ラン)に由来し、1花茎に二つの異なった花(基部の2輪は黄色、他はクリーム地に茶色の点)を同時に咲かせる特異な性質からこの名が付けられました。1つの花茎にどうして異なる花が付くのか、その理由はわかっていない不思議な花です。また、国内での開花の報告も非常に少なく、当園では、実際に花を見ることが稀な稀少なランでもあります。今回花は終わってしまいましたが、また珍しいランが咲きましたら、お伝えいたします。

3輪目以降に咲くクリーム地に茶色の斑点が入った花です。

二つの異なった花をつけて不思議なランです。

ローウィー基部の濃い黄色地に紅色の斑点が入った花です。
【ディモルフォルキスの開花の稀少性について】
この花の国内での開花報告は非常に少ないことから「まぼろしのラン」と呼ばれています。現在までに9〜10例程度しか確認されていません。
本株は当園が1994年に約20cmの小苗を業者より購入し、12年の生育期間を経てこの度開花にいたりました。栽培は高温多湿(20℃以上、湿度80%)を好むため、わが国では生育が遅くて難しい種類で、ほとんど苗は途中で枯れてしまいます。国内での開花は主に夏〜秋と言われており、満開後2〜3週間ほど咲いています。
【今回開花した花について】
当園では、平成12年(2000年)に別の個体が一度開花し、今回が二度目となります。今回開花した花は、基部の花茎から2輪は濃黄色地に紅色の斑点入り、3輪目からはクリーム地に茶色の斑点が入っています。2つの花は形も異なり、3輪目からは花も大きくなっています。株高70cmの株に2茎の花が開花いたしました。